昨日は昨年竣工した「元八事の家」の一年点検を工務店さんと行ないました。
クライアントのIさんはお会いするなり「もう1年経つんですねぇ。ついこの間のようです。」と。
僕は竣工写真の撮影におじゃまして以来でしたが、ほとんど竣工写真の時と変わらぬ暮らしぶり。丁寧な暮らしぶりが何だかうれしくなります。
外と中をひと通りぐるりと点検させていただきましたが、不具合らしい不具合というものはほとんど無く、Iさん自身も気づかなかったような不具合とも言えないようなところを数箇所補修していただくように工務店さんにお願いしました。
まあ一年点検ではそれほど不具合は少ないのですが、一年を通して既設の温度変化や湿度変化、生活環境などによって、構造体や下地などの木部に反りなどが出たりするので建具の動きが悪くなったり、壁に細いクラックが入ったりすることくらいが普通はあると言えばあるくらい。
僕はやっぱり完成したばかりの家よりも、クライアントの暮らしぶりや生活感が感じられる年月が経った家を見るのが好きですね。そして年月の経過に伴う(特に木などの)素材がエイジングされていく様子は、クライアントと一緒に確かに同じ時間を家が過ごしているんだなぁという気持ちにさせてくれるし、何より家を設計した者として大きな喜びでもあります。