まずは決勝トーナメント進出を決めたグループリーグ最終戦のフランス戦から。
南アフリカ、メキシコに2連勝して決定的に有利な条件で迎えた第3戦のフランス戦。
2点差以上で負けなければ決勝トーナメント進出が決まる日本に対して、2点差以上で勝たなくてはならないフランスにとってはとても厳しい条件でした。そして尚且つフランスの方は選手の選出が思うようにならず本来の主力選手が不在という状況で、フランスが1-4で完敗した優勝候補に上げられていたメキシコを2-1で破った日本が相手。
フランスはFWジニャックこそ脅威でしたが、日本はフランス相手に4-0で完勝し決勝トーナメント進出を決めてくれました。しかもメンバー交代で主力を休ませる事も、控えの選手を出して準備をさせる事も出来てほぼ完ぺきなゲームでした。(唯一SBの酒井がイエロー累積2枚で次戦に欠場というのが痛かったですが・・・)
そして先日土曜日の決勝トーナメント1回戦のニュージーランド戦。FIFAランクは100位以下の格下相手に楽勝ムードも漂っていましたが、日本は大差をつけて勝った次の試合は苦戦する事も多い通り、ニュージーランド戦は非常に難しい試合になりました。
1次リーグのニュージーランドの戦い方を見る限り、そして日本との実力的な差を考えれば、ニュージーランドがゴール前を固めて守るというのは自然に想像できる事で、その固められたゴール前を日本がどうやって崩すのかというのが大方のゲーム予想ではなかったでしょうか。
ところがニュージーランドは日本との実力差をしっかりと理解した上で、日本の良さを消すためのゲームプランを見事に組み立ててきました。もちろん通常なら日本もそれに臨機応変に対応していけるところだと思いますが、何しろニュージーランドの選手との個の実力差があるために攻撃陣が個で強引に持ち込む場面が多くみられ、そして決定的なチャンスもことごとく外してしまった事も重なり、最後はほとんど運任せのPK戦にまで持つ入れ込んでしまいました。
そのPK戦で日本のキッカーは落ち着いてしっかり決め、そしてGK谷のスーパーセーブに助けられギリギリのところで勝利を収めることが出来ました。
格下相手にPK戦にまでもつれ込んでしまったのはいただけないですが、勝ち上がっていくチームにはそういった幸運なゲームというものが少なからずあるものだと思いますし、ここで苦戦した事が逆に次のスペイン戦へとつながる気もするのです。
大会直前のスペインとの強化試合はドローでしたが、あれはあくまで強化試合なので結果はあまり参考にはなりません。何しろ天才ペドリも後半しか出ていませんでしたし。
ベスト4は日本の他、スペイン、ブラジル、メキシコとそうそうたる顔ぶれです。
日本は準決勝のスペインに勝っても負けても、決勝か3位決定戦でブラジルかメキシコとメダルを掛けて真剣勝負で対戦するわけですから、これほどの機会はなかなかありません。もちろん日本はスペインを破って決勝に進んでほしいです。そして出来れば決勝でブラジルとやりたいというのが日本の夢ではないでしょうか。
とにもかくにも、明日は準決勝のスペイン戦です。
当然全体を通してスペインがゲームを支配してくるでしょうが、ロンドン五輪でスペインを破った時のように、疲れてきた後半にスピードのある日本の選手がスペインのDFを翻弄してほしいところです。