昨日になりますが、「若柳の家」の屋根葺き工事でした。

遮熱、耐摩耗性のあるガルバリウム鋼板を葺いていきます。
屋根勾配は少しきつめの5寸勾配。
棟の部分には通気用のスリットを開けて屋根面の通気も行ないます。
現在では外壁通気工法というのはほぼ一般的に行われているかと思いますが、僕の場合は屋根も通気工法を採用しています。
そのメリットは、屋根下の湿気を逃がすという点が1番目。
屋根の野地板の裏側は実は意外と結露するもので、その湿気を逃がしてやらないと野地板が傷んでしまいます。
2番目としては断熱性能の向上という点。
断熱性能の計算上ではこの通気層というのは外気と同じ扱いになるので、通気層が有るのと無いのとで計算結果に違いは出ません。
でも直射日光で熱く暖められた屋根面の熱をこの通気層が逃がしてくれるので、計算値以上にその効果はあると思います。
この日も試しに温度センサーで温度を計測してみましたが、気温32度くらい(午前中でしたしこの日は割と涼しめでした)で屋根の上で約45度。
屋根のすぐ下の野地板の裏面で約38~40度。(軒先の裏で測りました。)
屋根の構成的に、その野地板の下に通気層と断熱層を設けてありますが、2階から天井面の合板を計測したら30.5度でした。
壁も張られていない状態の外気と同じ条件の室内ですから、30.5度はほぼ気温によるものです。
その証拠に屋根の陰になる2階の床を1階から計測したら全く同じ30.5度でした。

下では大工さんが外壁面の構造面材を張っています。
僕は構造面材はダイライトという防火性や透湿性がある面材を使用しますが、正しい張り方をしていない現場をたまに見かけます(僕の現場以外ですよ。)。
多分、設計した建築士も現場の監督も職人も知らないのでしょうけど・・・。