今日も三重県玉城町の「玉城の家」の現場です。
大工さんと一緒に泊まり込みで建て前作業をしていただいた板金屋さんに屋根の唐草と鼻隠しの板金巻きまで土曜日に施工していただいたので、下から見るともう屋根は仕上がっているかのように見えますが、まだ防水ルーフィング止まりです。あわよくば屋根葺き工事まで済ませようと屋根材の現場搬入まで段取りしていた板金屋さんですが、手間のかかる表しの方形屋根のお陰で屋根葺き工事まではたどり着くことが出来ず軒先の仕事までで終わってしまいました。でも最低限の仕事はできましたよね、板金屋さん。三日も建て前手伝ったんですから(笑)
軒先の桧の鼻隠しの上の板金巻きの鼻隠しです。板金巻してある部分も桧を使用していますので、板金が巻いていない状態でもとてもきれいでした。板金巻きと桧表しの2段になった鼻隠しの隙間に屋根の通気用のスリットを設けています。
内部では棟梁の小邑さんと大工の朝日さんが間柱を取り付けているところです。この後構造金物を取り付けて、外壁の構造面材を張っていきます。
朝日さんも何日も泊まり込みで現場に来ていただき本当にありがとうございます。
大工さんたちは建て前ではてきぱきと仕事をこなし時間を無駄にするような事はせず、自分の仕事を見つけてひたすら作業してくれます。そして(もちろん僕が手直しなどを指摘する事もありますが)自分たちがダメだと思う仕事を何も言われなくてもキチンとやり直します。
大工さんたちも一日中建て前作業をして身体は疲弊しているはずですが、暗くなる一日の終わりにはキチンと現場を片付け清掃まで行う姿には本当に感謝しかありません。
そういった事も含め、本当に現場から学ぶことはたくさんあります。
家を考えて設計図を描くのが僕の基本的な仕事ですが、やはり現場が好きなんですよね。現場で職人さんたちと一緒に建物をつくり上げていく事が本当に楽しい。この現場を楽しむためにやはり詳しい設計図を描いていると言えなくもない気さえします。