今日は朝一番で岐阜県羽島市にあるプレカット工場で「玉城の家」の構造材の材料検査を行ないました。
梁に使用する米松材です。米松と呼ぶだけあり北米産の松です。
松材は曲げ強度が高く、粘り強いため梁材に適した材料で広く使われている材料です。
長い材料(6m材)が何本かありますが、方形屋根の隅木に使用する材料です。
長い隅木についてはヤング係数をE110以上と指定させていただきました。
SD20というのは含水率20%以下の乾燥材(KD材)という意味です。(ドライ・ビームは商品名)
実際の含水率も測定させていただきました。16.0%で20%をきちんと下回っています。
木材でなぜ乾燥が必要かというと、乾燥していない材料(グリン材と言います)は乾燥の過程でねじれや反りを発生しやすいからです。また乾燥していない状態よりも強度そのものが落ちます。(乾燥すれば強度は上がりますけど)
こちらは桧の土台(基礎の上に敷くやつ)と大引です。
以前は桧よりも耐久性もあり値段も安かった米ヒバ材を採用する事も多かったのですが、最近では桧の流通数が増えて桧の価格が下がり、米ヒバとの価格差が無くなってしまった事、また良質な米ヒバの乾燥材が入手困難になってしまい、最近では僕も桧を土台に使用しています。(※桧の防蟻成分であるヒノキチオールの含有量は桧より米ヒバの方が多いです)
もちろん世間の主流である腐りやすい安い木材に防腐処理をした土台は僕は使用しません。だって防腐処理の効果は長くは続きませんからね。それに材料自体の価格差なんてそんなびっくりするような差でもありませんし。
こちらは桧の柱です。上に載っている4本は杉材で、柱ではない個所に使用します。
柱なのでねじれや割れを防ぐための背割れという切れ目を入れてあります。最近の乾燥技術では背割れが無い柱もありますが、この地域では背割れがある柱が主流ですね。
これからプレカット加工に入っていきます。