今日は朝から「羽黒の家」の防腐防蟻処理を行いました。
防腐防蟻処理とはシロアリなどの被害を受けないように木材(主に構造材)の基礎から上1mの範囲(防蟻処理の規定では地面から1mです)に薬剤を処理するものです。
僕の設計ではそもそも防蟻処理の必要ない耐久性の高い桧などの土台や柱を使用しているのですが、それに加えて防蟻剤による防蟻処理を行っています。
ただ、防蟻剤と言っても一般的な揮発性のある防蟻剤ではなくホウ酸塩系の防蟻剤を使用します。揮発性のものは当然揮発して効果が薄れてしまいますのでその効果は5年と言われています。よって5年ごとの防蟻処理が必要になってくるわけですが、当然壁の中に隠れてしまっているようなところは5年後に防蟻処理を行うことは実質的に不可能です。
それに対し、ホウ酸塩系の防蟻剤は揮発性ではないのでその効果はずっと続きます。また一般的な薬剤と違って人体へ影響はほとんどありません。(その代わりいろいろと施工に関しては注意点がありますので、それをきちんと遂行する必要があります。)
ちなみにホウ酸塩防蟻剤は海外では古くから主流として使用されていましたが、国内でその効力が正式に認可されたのは数年前です。ゴキブリ駆除などに使うホウ酸だんごと同じようなものですね。
今回、初めて僕の現場の施工を担当する業者さんでしたが、非常にきちんと施工される業者さんでした。これから指定業者として仕様書に指定しようかな。
併せて、軸組となる構造部分の補強金物のチェックもひと通りさせていただきました。
補強金物のチェックと言っても、その数は半端なく、それをひとつひとつチェックしていくのは結構大変な作業です。「金物が付いてるな」というだけではなく、その取付位置が問題ない場所であるのか、ビスなどはきちんと打たれているか、またそのビスの種類は強度に見合ったものが打たれているかを全部チェックしていくわけです・・・。
一部是正個所がありましたので、手直しをお願いさせていただきましたが、監督さんは「すみません、不備がありまして・・・。」と仰いましたが、「いや全然(手直し)少ない方ですよ(笑)」と申し上げさせていただきました。
時々、その手直し個所がものすごい数に上り、途方に暮れた(初めて担当する)監督さんも過去にはいらっしゃいましたから(苦笑)。
裏を返せば、適切に取り付けられていない施工というのが世間には結構あるとも言えるかもしれませんね。
これから外壁面の構造面材を張っていきます。
話は少しずれますが、世間では割と一般的に採用されている工法であったり仕様(しかもそれが優れていると言われるもの)であっても、今までの経験や勉強によって僕なりな考えのもと、あえてそれらを採用しないことも多い。
今日の現場での雑談の中でもその僕の考えが間違っていなかったという事が再確認できた。意外と現場での雑談というのは貴重な知見につながることが多い大切なものだと僕は経験的に思います。
PS
あっという間に11月に入ってしまいましたが、今年もクライアント忘年会MTGを12月に開催させていただく予定です。
詳しくはまたこのブログにもアップしたり、FBイベントでご招待したりさせていただきますが、一応12月2日(土)の18時~名古屋矢場町のボクモで開催する予定です。
クライアントの皆さん(正式なクライアント以外の方も大歓迎です!)、スケジュールを空けて待っていて下さい!!