今日は先日事務所に相談に来られた若いご夫婦が購入を検討中の土地を岐阜県の土岐市まで見に行って来ました。最近は事務所にこもってばかりの仕事が多いのでいい気分転換のドライブでした^^
で、土岐市まで来たのでついでに近くにある今年オープンしたばかりの多治見モザイクタイルミュージアムへ行ってきましたよ。

設計は滋賀のラ・コリーナ近江八幡や、浜松の秋野不矩美術館、掛川のねむのき美術館などを設計した藤森照信さんです。
藤森さんをご存じない方のために一応簡単に説明すると、藤森さんはそもそも建築史が専門でしたが、40代中頃に突如設計の仕事がはじまり、自邸のタンポポハウス、赤瀬川源平氏の自邸のニラハウスをはじめ、建築の主流ではなく、斜め向こうのあたりを突き進んでいる建築家で、その作風は主に自然素材(または自然素材をまねたもの)を使用し、ヘタウマなデザイン(←失礼)で次々と我が建築をつくっています。
このモザイクタイルミュージアムだって、もし僕が市の担当の方にこのデザインをプレゼンしようものなら「お前ふざけんな!」と怒られそうです(笑)。
しかし、このデザインを実現させてしまう事こそ建築家としての藤森さんの才能なんでしょうねぇ。
ヘタウマなデザインとさっき書きましたが、こういったデザインて下手したらイタいデザインになってしまいがちなんですが、藤森さんのそれはそんな感じはなく、ワクワクするような楽しさを感じます。それは、自然素材という確かな素材にこだわっているからこそなんじゃないかと僕は思います。
このモザイクタイルミュージアムのファサードは、秋野不矩美術館でも使った土色の色モルタルを荒っぽく塗ったもので、ところどころに陶器のモザイクが埋め込まれています。ただ少し残念だったのは、これだけの大きな面積の左官工事だったせいか、左官仕上げのコテ塗りが外部足場の位置に跡が出てしまっていたことです。(同じような外壁の秋野不矩美術館はそんな風にはなっていませんでした)
意外と町の中にあり、意外と小ぢんまりしています(笑)。