昨日は午後から名古屋で建築の講習会でした。
4月に起きた熊本地震の被害状況について報道されている内容や発表されている内容ではなく、実際に現地の被災状況を調査し、どのような木造建物が被災しているのかの報告や、木造の構造計画についてあらためて気を付ける点などについての講習でした。
僕ら建築士から見れば当たり前のことですけど、被災している多くの建物は1階と2階のプランの構造的不一致が多く、特に1階に対して2階がセットバックして、2階の外壁の下に1階の柱が全くないような建物の構造的な弱さは明らかです。中には2階の外壁の角の下に柱がないような建物まであります。
これは30年位前の住宅に多く見られる形ですが、今でも時々見かけます。もちろんそうした場合も2階床の梁を補強してあればまだ良いのですけど、そのように補強してある建物は当時は少ないかと思います。
なぜそのような間取りが多くあるかというと、施主自身が考えた間取りをイエスマンの如くそのまま採用したり、建築士ではなく知識のない営業マンが間取りを描いていたりというようなケースが多かったのではないかと推察します。
もちろん建築士でも知識が乏しければそのようなミスは発生しますし、実際プレカット工場関係者から「何も知らない設計士が多すぎる・・・」という
声もよく耳にしますけど・・・。
青木昌則建築研究所