建築や映画、漫画などでもそうだけれど、ディテール(細部)がその質に大きく影響を与えます。それは一見全体にはあまり影響がないようなことであっても、また見る人にとってほとんど気付かないような些細なことであっても同じです。
例えば映画で言うと登場人物の事細かな人物設定。直接それはスクリーンには現れない事ですが、登場人物の微妙な感情や動きにリアリティを与えます。
またストーリーを支える細かなロジック(論理)。きちんとしたロジックに裏打ちされていないストーリーは薄っぺらでリアリティが欠如する。
ディテールがしっかりした建築は空間全体からそれを感じ取ることが出来る。ディテールが空間全体を支えているからです。ディテールは基本的に原寸(1分の1)で考えられるものなのでそこにはロジックに裏打ちされたリアリティが必ず必要となる。
でも普通の人はそんな事はあまり意識しないかもしれないし、ディテールの重要性を感じない人も多いかもしれません。でも、意識するしないに関わらずそれは空間から無意識に感じ取るものだと思います。それは空間から感じる密度が違うから。
でもそれがデザインの本質だと僕は思います。