このブログも僕のホームページもどちらかと言うと(いや、はっきり言って)一般の方に向けて書いています。だから、出来るだけ一般の方にも分かりやすいような表現を心がけています。
そんな中、一般の方たちに向けて建築にまつわるこぼれ話を、このブログのカテゴリーとして、
ブログネタが無くなった時に、いや、気が向いた時に書いていこうと思います。
という訳で、今回の第1回は
コンクリートにまつわるお話を。
現在、「円明の家」の基礎工事が進行している最中ですが、基礎工事の時なんかによく受ける誤解があります。(※「円明の家」のクライアントがではありません。念のため。)
コンクリートというのは、セメントと水と骨材(=砂利のこと)を練り混ぜて、組み上げた型枠の中に流し込み、コンクリートが固まったら型枠を外して出来上がりとなるものです。(簡単に言うと)
で、よく誤解されるのが、コンクリートというものは乾燥して固まるんだという認識・・・。
そのために、基礎コンクリートを打った(※打つ=コンクリートを流し込むこと)後に、基礎が雨に濡れるのを見て心配される方が時々いらっしゃいます。
確かにコンクリートは固まる過程で乾燥していくものです。でも接着剤とは違い、コンクリートは乾燥させて固まらせるものでは決してありません。
最初に水を混ぜて練り込むのは、型枠にドロドロっと流し込むために柔らかくしているから、だけという訳ではないのです。コンクリートは、正確に言うとセメントは水に反応して固まるのです。そのために水が必要なんですね。
よく基礎を打ち終わった後に、基礎の上にシートを被せたりしているのを目にした事がある方もいらっしゃるかもしれませんが、あれは基礎が雨に濡れないように行っている訳ではありません。
コンクリートが固まる過程で水が必要と言いましたが、夏場の強い日差しでコンクリートの表面が急激に乾燥するのを防ぐため、また冬場であったなら、冷たい風にさらされてコンクリートの表面の水分が凍結しないように(水分が凍結したらセメントと反応できませんから)シートなどを被せているからで、決して濡れないようにしている訳ではなく、むしろ打ち終わった後のコンクリートは水に濡れた方が良いし、その方が強いコンクリートが出来上がります。
理想はコンクリートは水中で固まるのが一番良いとされているくらいですから。(建築用語で「水中養生」と言います。)
だから雨に濡れている基礎を見ても心配せず、「ああ、あのコンクリートは十分に水を含んでしっかりと固まってるんだなぁ。」と想像して下さいね。
補足ですが、コンクリートが固まるにはたくさんの水が必要って書きましたが、コンクリートを打っている時はダメですよ。打ち終わった後ある程度コンクリートが形として固まってからでないと、コンクリートの内部に水の塊の部分が出来てしまいますから。
気が向いたらつづく・・・。(笑)