僕の人生の中で、僕の人生に影響を与えたものはたくさんあるけれど、僕の人生を決定的に変えたものはただ一つ。
「建築」という世界観との出会い。
「建築」という世界を知らなかったら、僕の人生はまったく違うものになっていたと思う。その出会いはまったくの偶然のようなものだけれど、それまでの僕の人生と、僕に影響を与えてきた物事が、「建築」との出会いによってすべてがひとつにつながった。
いや、つながったと言うよりも、それまでバラバラであったはずのいろいろな事が、「建築」という世界観、思考、言語によって、歯車ががっちりと噛み合わさるようにひとつになり、そのがっちりと噛み合わさった歯車が動き出し、自分の目の前の景色が広がるのがはっきりと見えた。
まさしく人生を変えた出会いと言ってもいいと思うのだけれど、偶然と言えるその出会いも、今になって考えればすべてがここに通じていたかのような必然性があったと言えるくらいにとても強く感じる。
その出会いが正解だったのかどうかなんて、この際どうでも良い事だ。正解だろうと正解じゃなかろうと僕にはもう建築以外は考えられないのだから。
もう少し才能があったら良いのになとは思うけど・・・。(笑)
もちろん楽しい事だけじゃなく、傍から見るよりもずっと辛い事も大変な事も多い仕事だと思うけれど、建築という奥の深さ、世界の広さに向かって探求していく喜びがある事も確かです。
僕なんかはまだ建築という世界の足首をようやく捕まえた程度に過ぎませんが・・・。
建築士45才。まだまだ修行です。