以前に僕の家内に『「設計の仕事辞めたいと思った事ってないの?』と聞かれた事がある。
「ない。」
『一度も?』
「一度もない。」
『でも普通の人は多かれ少なかれ一度くらいは辞めたいと思ったり、こんなんじゃなかったって感じるものなんじゃないの?』
「そうかな。僕には人の事は分からないよ。」
大学を卒業して設計事務所に勤めて、独立して今までの20数年間に僕はこの仕事を辞めたいと思った事は本当に一度もない。大変な仕事だよなあ、と不安に思う事はよくあるけれど(苦笑)。
僕が普段の足として乗っているSaabC900(1990年式)にも同じ事が言える。もうずいぶん長い事、そしてずいぶんと長い距離を乗っているけれど、一度も「なんだかもう飽きたな」という感覚を持った事がない。故障が続いて「もう他のクルマを買い替えるしかないかな・・・」と感じる事はあっても(苦笑)。
このSaabC900より優れたクルマは世の中にはたくさんある。もう20年以上前のクルマなんだから当たり前と言えば当たり前なんですが・・・。でもこのSaabC900が持つ世界観や哲学が僕自身にぴったりとハマっているから、飽きるという事がそもそもないんだろうと思う。
僕のこの建築の仕事も同じですね、きっと。(実力はともかくとして^^;)