先日の忘年会での話。
若手の構造設計士の方が、「先生」という呼ばれ方についての違和感について話していた。先輩建築家のT部さんはそれを聞いて、「若いな。オレも若い頃はそんな事言ってたけど、今じゃそんなの何にもこだわらんよ。なあ、青木君。」と訊ねてきた。
「はい。な~んにもこだわりません。」
確かに若い頃は僕も「先生」という呼ばれ方を嫌がっていた。でも、いろいろと経験するうちに、「いちいちそんな事を言っていてもしょうがないな。」という気持ちになって来たというのが正直なところです。
もちろん僕は自分の事を先生だなんて思ってはいない。設計士を先生と呼ぶのは古くからの慣わしみたいなもので、設計士を呼ぶのに適当な言葉だからだし、そう呼ぶ人がどういうつもりでそう呼んでいるのかは分からないけれど、どう呼ぼうが呼ぶ人の自由である。
僕の事を建築家と呼ぼうが、設計屋さんと呼ぼうが構わない。もちろん肩書なしで、「青木さん」という呼び方が一番しっくりくるけれど。実際、僕の事務所に電話がかかってきても、「はい。青木昌則建築研究所です。」なんて言わず、「はい。青木です。」と電話に出る。間違っても、「はい。建築家の青木です。」とは言いません。(当たり前か・・・)
なんかねぇ、どうでもいいんです、呼び方なんて。どう呼ばれようが自分自身が変わる訳じゃないしね。「このダメ設計士!」なんて呼ばれたりするとさすがにちょっと凹むと思いますけど、それでもまあそれはそれとして僕は受け入れますよ。たぶん・・・。夜中にそっと枕を濡らしながらかもしれませんけど・・・(笑)