昨日の夜、BSテレビに斉藤和義が出てました。
家内が「9時から斉藤和義が出るよ!」と言うので僕も観ました。
斉藤和義は知っている人は知っていると思いますが、レコーディングでの楽器演奏はすべて斉藤和義本人が演奏しています。
ひとつひとつの楽器を演奏し、それを重ねていく訳ですね。昔、山下達郎がアカペラのアルバムのハーモニーをすべて自分で多重録音してやったと聞いた事があるけれど、楽器をすべて自分で演奏して録音するなんて事はあまり聞いた事がない。
もちろんその事については以前から知っていましたが、番組ではどうしてそんな事をやっているのかという質問を受けて斉藤和義がそれに答えていました。
斉藤和義は中学生の頃からひとりでいろいろな楽器を演奏し、ラジカセを2台用意して多重録音を重ねて曲を録音していたという事です。もちろん中学生なのでギターこそ持っていたみたいですが、他の楽器をそれほど持っている訳でもなく、段ボールのドラムを叩いたりして録音していたみたいです(笑)。
デビューの時もレコーディングの演奏は自分ひとりでやりたいというような事をディレクターに言ったらしいのだけれど、「売り物にならない」という理由で却下され、演奏は他のミュージシャンで録音されたそうです。
「出来上がって来た曲は確かにきれいにまとまっているんだけど、なんだか商品みたいになっちゃって・・・。僕は演奏に上手さを求めてる訳でもないしね。下手は下手なりに自分のつくった曲なんだからそれでいいじゃん。当然自分なりの演奏のクセというか、同じ所でいつも間違えたりね・・・。でもそれが一番歌いやすいんですよね。」というような事を斉藤和義が言っていました。
あっ、僕と同じような事を考えてるんだ、とその時思いました。というか妙に納得しました。
どこの誰だかがつくったのか、あるいはどこの誰だかに提供するのか分からないような家をつくるんではなくて、やっぱり商品のような家ではない、僕は僕なりの、そしてクライアントなりのパーソナリティが家に表れてほしいと思う。