
昨日の「岩成台の家」の写真撮影に行った時に、いつものように停めた僕のオンボロSaabを眺めて見た(よく眺めるんですけど・・・)。
ホント、カッコいい!(←バカ?)
何でしょうねぇ、このカッコ良さは。もうずいぶんと長い事この車に乗っていますが、今でもその姿を見てカッコいいなあと新鮮な気持ちで見る事ができます。決してスタイリングのカッコ良さを前面に出しているデザインではないし、普通と言えばごく普通の形をしているし、むしろヘンテコな形と言えなくもない。しかしそのデザインはすべての角度から見ても破たんがないし造形的です。そしてその微妙な曲線がとてもSEXYだ。
何も僕は盲目的なSaabファンでは決してない。いつも客観的にそのデザインや思想、哲学を感じ取り、その素晴らしさを実感しているだけです。
よくある現代の車のデザインとしてフロントマスク(=ヘッドライト廻り)やリヤ(=テールランプ廻り)のデザインはしてあるけれど、全体としてつながっていなかったり、明らかに何も考えていないような箇所(例えばリヤタイヤのホイールアーチ付近)が見受けられる。つまり、カタログやCMとしての消費者への分かりやすさだけを前面に出しているデザインとも言える。でもこれは「こんなもんでいいだろ。どうせ消費者は分からないんだから。」といった消費者をバカにしているように感じられてしまうのは僕だけでしょうか?
もちろん僕のSaab(C900)にも欠点はある。でもその欠点を補っても有り余るほどの魅力があるのも事実で、Saabの設計者やデザイナーの哲学を感じずにはいられない。それがより一層この車の世界観を深くしているし、長い年月を経てもその世界観は色あせる事はない。
僕はこの車から本当にいろいろな事を学んだ。そしてその事が僕のこの仕事にも少なからず影響していると思う。