世の中には誰がつくったかわからないようなもので満ち溢れ、その中に僕たちは暮らしている。
そして購買意欲を刺激するだけの商品としての価値がモノづくりの第一目的になっていて、いつの間にか、そもそも何のために、そして誰のためにモノをつくっているのかという意識は失われてきている。残念ながら。
どんなモノだろうととにかく売れれば良いという考え。
そしてそこにはつくり手の愛情(←適切な言葉が思い浮かばないが)というものは全く見えない。
現代はただ消費されるだけのものや適当につくったとしか思えないようなもので溢れています。
例えば最近のテレビ番組。僕は子供の頃や学生の頃なんかは結構テレビも見ていたけれど、今ではほとんど見る事が無い。もちろん、他にやる事がいっぱいあるからという理由もあるけれど、やはりテレビがつまらなくなったというのがその一番の理由だと思う。なんだかどこかで見た事のあるような番組ばかりだったり、視聴率が取れた番組の真似だったり・・・。
そもそも僕はマーケティングというものに若い頃から違和感を感じている。それこそただの消費にすぎないからだ。(だから僕は商売が下手なのか・・・^^;)
テレビに限らず、映画などにも同じような事を感じる。そしてそれは世の中の多くの物事にも・・・。
一見キチンとつくられたように見えるが、中身が無かったり、体裁だけ整えてあるようなモノがいかに多いか。モノは溢れ豊かになったはずの社会がどこか満たされないのは、そういったモノが世の中に溢れているからではないのか。
本物のプロの料理人のつくる料理というものは、食べる人への愛情や心づかいが不可欠だと思う。仮にプロの料理人ではない恋人が自分のために料理をつくってくれたとしても、やはりそこに愛情を感じ取ることができるし、料理もきっと美味いと感じるはずだ。
僕は何が言いたいのか?
それはモノづくりは単なる結果だけではなく、想いを込めてつくらなくてはいけないという事。なんだか単純な精神論のように聞こえるかもしれませんが、僕なりの経験を通して得たゆるぎない真理です。