最近自転車に乗る機会が増え、めっきりクルマに乗る機会が減りました。
健康のため、環境のためには自転車に乗る事はとても良い事だし、実際自転車に乗る事は気持ち良い。
がしかし、クルマの運転が好きな僕としてはあのクラシックSaabの運転席が懐かしくもある。
時々は運転するので懐かしいというのもおかしな話だけれど、Saabのドライバーズ・シートに乗り込む時にはいつも、「これこれ、この感じ!」と思ってしまいます。
独特の位置にあるイグニションキーをひねる行為。
そしてエンジンに火が入る瞬間。
古めかしいアイドリング音。
アクセルをゆっくりと踏み込み、そろりそろりと動き出す感触。
ウインカー・レバーのカチッとした感覚。
極端に湾曲したウインド・スクリーンから眺める独特の風景。
すべてにおいて何も尖ったところのないデザインやその設計哲学。
しかし、全体から醸し出されるその雰囲気は特別。
そして何より、とても心地が良い。
それらがすべて、僕にものづくりの心得というものを教えてくれる。