既に休刊となってしまった自動車雑誌NAVIの20年ほど前の記事に、SAAB99に乗っている方のインタビューが載っていた(というのを先日ネットで見つけた)。
当時の1992年は僕も雑誌NAVIを購読していたが、この記事は全く記憶にない。
その方は日本でSAAB900が売り出された1980年に1978年式のSAAB99を当時の正規ディーラーの西武自動車から、SAAB900への買い替えの下取り車として引き取ったSAAB99を購入されたそうです。
僕のSAAB900(1990年式)も正規ディーラーは西武自動車です。ちなみに、SAAB900を日本で1番最初に購入したのはテリー伊藤だそうです。
そのNAVIの記事の中で、その方は、
「よく『どこがいいの?』って訊かれますが、どこがって具体的に指摘できないところに良さがある訳です。突出したところは無いけど、個性はしっかりある。
抽象的な言い方をすると、5年乗れば5年分熟成されてくるものがあるという感じです。飽きないんですよ。具体的には、ボディ各部のデザインひとつ取っても、こだわりがある。」
とインタビューに答えていた。(その後は数々のトラブルが書き連ねられていましたが・・・^^;)
僕のSAABは99ではなく後継の900だけれど、その感覚は非常によく分かる。
そもそもSAABという自動車メーカーは非常にまじめにクルマを作っていたという事が言える。
航空機メーカーから始まったSAABというメーカーは、自動車を作り始めるにあたってどこかのクルマから借りてきた二番煎じのような事はしなかった。
ひとつひとつをSAABというメーカーが自分で考え自分なりの答えを導き出したクルマのつくり方をしている。
だからどこのメーカーにも似ていない独自の個性を持っている。
それは個性的であるべきという考えに基づくものではなく、自分なりにまじめに考えた結果の個性であると僕は感じる。
住宅に置き換えて考えてみる。
5年住んで飽きる家と、5年住んで5年分熟成される家。
どちらが住みたい家かは明らかだと思う。
僕はやっぱり後者の家づくりをしていきたいな(まだまだ未熟ですが・・・)。