僕がはじめてウルフルズを知ったのは忘れもしない1994年の夏。
大学を卒業して勤めていた設計事務所を辞めた頃です。次の事務所で働くまでの間はしばらくプラプラしていて、時間だけはあったので、東京に行ってまとめて建築を見まくるという建築巡礼の旅に出た。もちろんひたすら下道を走って・・・。
とても暑い夏だったけれど、都内の渋滞の列に並び「暑いなぁ~」と思いながら、東京のFMラジオを聴いていた。その時流れてきたのが、ウルフルズの曲でした。もちろん当時のウルフルズはブレイク前でほとんど無名の頃。(翌年の12月に発売された「ガッツだぜ!」でブレイク。)
僕はその足で都内のレコード店(いや、CD店か)を探して、ウルフルズのCD「すっとばす」を購入。トータス松本をはじめて知り、「良いボーカルだなぁ・・・。」と感じた。
新しく働き始めた設計事務所では、僕専用に勝手に決めたCDラジカセでこの「すっとばす」をよく聴いていた。当時その事務所で働いていた若いスタッフのK君(芸大出身、バンドのボーカルを務める)はウルフルズを知っていたけれど、まず普通の人は知らないバンドだった。
今、こんなに人気バンドになっているとは、当時の「借金大王」とか「びんぼう'94」なんかの曲を聴く限り、あまり想像できなかった。
メンバーの曲もあるけれど、僕はやっぱりトータス松本がつくった曲が一番好きですね。しかし、僕が好きになるバンドとかって、ブレイク前のコミックバンドのようなバンドが多い。
どうしてだろう?
きっと、ユーモアがあるからかな。ユーモアのまなざしというものは実はとても奥が深い、と僕は思う。ごくごく個人的にですけど・・・。
BGM♪:明星/トータス松本